2006年11月10日金曜日

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ウケてナンボ~ある女医の Final Answer

 


私が思うに、プレゼンテーションのスピーカーは「ウケてナンボ」ではないかと。

もちろん、仮にも「日本医師会産科医分科会主催・医療事故の実際」(←そんな組織があるかどうかも知りません。全く適当な創作です)なんてテーマのプレゼンであれば、とても笑いを取りに行ってはいけませんが、そうでもない限りは、プレゼンって笑いを取ってナンボだと思うわけです。

もっとも、「医療事故の実際」なんてネタであったとしても、ちょいと黒い笑いを取ることはできるわけでして、例えば、「切迫流産の危険性のある患者さんが運ばれてきたので、あわてて帝王切開をしたんですが、どうも手がすべっちゃったみたいで……。後に、その患者さんから『十年来のイボ痔が治ってありがとうございます』なんて感謝されちゃいました(ここ笑うトコ)」なんてネタであれば、もちろん母子とも健康であることが最低条件ですが、何とかウケを取ることはできると思うのです。

って、アリもしないシチュエーション向けに小咄を創作するのもどうよ。

ただ、残念ながら、医師の方々にはブラックを超えたダークなユーモアを吐く人もいるようで、例えば抗ガン剤を投与中の女性に対して、担当の女医が「楽に往生させてあげるから、心配しなくても大丈夫よ」などと言う、とんでもない言辞を投げつけたという話を聞いたことがあります。

私もそれを聞いて、はらわたが煮えくり返るほど怒ったわけですが(当時私も若かったですから♪)、今になって考えると、このダークなユーモアも、件の女医の精一杯の精神的防御壁だったのかも知れません。いくら患者の身になって誠心誠意治療を続けたところで、少なからぬ患者が命を落とす訳で、そのたびに自分を責めていては、精神的に持たないでしょうから。ドライアイスの如く冷たい言葉は、心を鬼にしてプロフェッショナルに徹する、という「最終的な解決策」だったのかも知れません。

うーん、こういう考え方ができるようになったってことは、ちとばかし大人になった気がするなぁ。

もちろん、万人のために等しく愛を注ぎ、その代償として自らの身を削るかのごとく生きる人もいるわけで、そういった人には敬意を払うべきだとも思います。さらには、万人に等しく愛を注ぐかのごとく振る舞える人もいます。あまりに底が浅いと「偽善者」丸見えですが、そうでもない限りはやさしくそっとしておくのがいいかも知れません。それがたとえ偽善者であっても。

私はと言えば……。外面の外面は「八方美人」、内面は「鬼」かな。八方美人を決め込もうとする時点で、やや偽善者が入ってるって感じでしょうか。件の女医は、切迫するリアリティの中で、とても偽善者ではいられなかった、ということだと思います。もしかしたら根はものすごく「いいひと」だったのかも知れません。

  *

当初のネタは、一対多の世界における『笑い』について考えてみようと思い、最初の数行を書いて風呂に入った訳ですが、ネタを膨らませていくうちに、別のネタが固まっちゃいました(笑)。てことで、ちぃと変なサブジェクトになってます。

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