2007年1月29日月曜日

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アルペン男子滑降 #1 レイクルイーズの感想 (何を今更

 


いきなりですが、「テレビは録画して見るのが基本」と信じ込んでいる Bojan さんです。こんばんは。ということでして、今日は、昨年 11/25 と 11/26 にカナダはレイクルイーズで行われた、アルペンスキーダウンヒルの感想を行ってみましょう。

OSBORNE-PARADIS (CAN) 惜しかった!

まずは、地元カナダの Manuel OSBORNE-PARADIS (マニュエル・オズボーン=パラディス)がいきなり飛び出して、ずーっとトップをキープしていたのには驚かされました。オズボーン=パラディス(どうでもいいのですが、もしかしたら「パラディ」が正しいのかもしれませんね。ケベック系かも知れないので)は、私はカナダの「バンクーバー組」の一人としか認識しておらず、正直言えばノーマークに近かったのですが、結果的には 0.05 秒差で地元での初優勝を逃すという大躍進を成し遂げました。

古くは Ken READ を始め(って現役時代は全然知らないですけどね)、Ed PODIVINSKICary MULLEN といった「勝てるダウンヒラー」が何人かいただけに、久々(ですよね?)に Crazy Canucksクレージー・カナック)の復活か? と期待したのですが……。

クレージー・カナック」という言葉は嫌というほど聞いていたのですが、こんなスペルだったのですね。Canuck って何だろ? と思って辞書を牽いてみたのですが……。あうあう、「ジャップ」みたいな意味だったのですね(そこまで侮蔑的なニュアンスは無いにしても)。特にケベック系のフランス人を指すニュアンスがあるらしいですね(へぇー♪)。

BUECHEL (LIE) が勝ってしまうとは!

正直言いまして、オズボーン=パラディスの勝利をかなりの確率で確信していたのですが、何とも意外なおじさんに勝利をさらわれてしまいました。リヒテンシュタインの Marco BUECHEL (マルコ・ブッヒェル)が、なんとダウンヒルで 2 勝目をあげてしまいました……。

ブッヒェルは、元々は大回転のスペシャリストだった筈なのですが、31 歳になってスーパー G で初優勝、34 歳になってダウンヒルで初優勝(昨シーズンの Groeden こと Val Gardena でのこと)、そして 35 歳の今回、ダウンヒルで 2 勝目ということで、かの Stephan EBERHARTER (シュテファン・エバハルター)が持っていた「最年長優勝記録」を塗り替えてしまいました……。

リヒテンシュタインという国

それにしても、リヒテンシュタインという国はいい所です。実況の吉田アナは生粋の江戸っ子なのか、「リテンシュタイン」となってしまうのがお茶目なところですが……。それはさておき、あれだけの小さな国(人口は 3 万人ちょい)から、継続的にアルペンのトップレーサーを輩出しているのですから、恐ろしい限りです。まぁ、ブッヒェル以外で私が知っているのは、Achim VOGT (アッヒム・フォクト)だけなんですけどね(笑)。

リヒテンシュタイン公国という国については、例によって例のごとく、Wikipedia の記事をご覧頂きたいのですが、地理的にはオーストリアとスイスに挟まれた所になります。

リヒテンシュタインは、ことアルペンスキーの世界においては、スイスチームと一緒にトレーニングをすることが多いようなのですが、日常生活においてもそれは同様のようで、オーストリーとの出入国よりは、スイスとの出入国のほうが遙かに簡単とのこと(スイスとの出入国は税関すら無かったかも……)。生活水準もかなり高いようで、もし、私が日本を追放されるようなことがあれば、移住を考えたい国の一つですね..。

FILL (ITA) 頑張ってますね

オズボーン=パラディスに続いたのが、同じく若手の Peter FILL (ペーター・フィル)。優勝したブッヒェルとは 0.14 秒差ということで、こちらもとても惜しかったですね。フィルはいわゆる「トリノ組」ですが、ちょっと遅れてきたヒーローだったかも知れません……。

イタリアでは、かの名ダウンヒラー、Kristian GHEDINA (クリスチャン・ゲディーナ)が引退してモータースポーツの道に転身してしまった(笑)あと、その後に続くはずのダウンヒラーが軒並み尻すぼみ(Alessandro FATTORI しかり、Kurt SULZENBACHER しかり)になってしまった現状を考えると、フィルにかかる期待はかなり大きいのかも知れません。

そういえば、イタリア人のオールラウンダーって……

ただ、フィルって、デビューした最初のシーズンは、スラロームからダウンヒルまで、全戦出場していたんですよね。どうやら体力的に相当厳しかったらしいことと、技術系には他にも才能のある選手がいたことを考慮して、翌シーズンからは高速系一本に絞った印象があるのですが、何とも勿体ないことをしたものですね。そういえば、イタリアには、トンバ以来オールラウンダーの伝統が無いのでしょうかね。

1980 年代後半から 90 年代前半にかけて、アルペンの世界を席巻したスーパースターの Alberto TOMBA (アルベルト・トンバ)が、「母ちゃんの厳命」のためにダウンヒルに出場しなかったのは、真贋の程はともかく、有名な話ですね。

ダウンヒルと言えば、Lauberhorn(ラウバーホルン)での「鮮血の惨事」や、近年では Val d’Isere での Silvano BERTRAMETTI の大惨事(コースオフして立木に衝突、車椅子生活に)などもあり、トンバママが息子にダウンヒルを禁止したとしても、決して不思議は無いわけでして。

KEPPLER (GER) の法則

他に注目すべきリザルトと言えば……。ドイツの Stephan KEPPLER (シュテファン・ケプラー)が、ニュートン力学を応用した滑りで 8 位につけたのが目を引きます。

何故ニュートン力学なのか気になる方は、こちらをどうぞ。ええ、限りなく単なるシャレに近いです。

JAERBYN (SWE) って凄くね?

あとは……。16 位に入った Patrik JAERBYN (パトリック・イェルビン)ですね。イェルビンは、確か 1969 年 1 月生まれ。もう 38 歳になろうかというスウェーデンの高速系スペシャリストなんですが、優勝したブッヒェルからわずか 1.26 秒遅れですからね。晩年のゲディーナやアッコーラ(Paul ACCOLA)の落ち込みぶりを知っているだけに、イェルビンがこの年齢でまだコンペティティブであり続けていることには驚嘆を禁じ得ません。

どうした GUAY (CAN) !

Erik GUAY (エリック・グエイ)が 23 位に沈んだのも、意外かつ残念でした。クレージー・カナックの復活は、グエイの初優勝無くしてあり得ないだろうと思っているだけに、早く優勝して貰いたいものです。ええ、佐々木明にも早く優勝して貰わないといけませんけどね。

北米シリーズはもうすぐなのに……

アメリカの Scott MACARTNEY (スコット・マッカートニー)が 28 位、大先輩の Bode MILLER (ボーディ・ミラー)が 29 位というのも何とも……。まぁ、ボーディの浮き沈みの激しさは今に始まったことではないのですが、このまま沈んでしまいそうな気がしてなりませんね(漏れ聞こえる噂では、その後持ち直しているそうなのですが)。マッカートニーは……。ひそかに期待しているのですが、もしかしたら Kurt SULZENBACHER (クルト・サルツェンバッヒャー)並の一発屋だったんでしょうか、彼も……。

BAUMANN (AUT) やるなぁ……

スラロームでも注目株だった、オーストリーの Romad BAUMANN (ロメド・バウマン)は、ダウンヒルでもきっちりと 30 位につけて、ポイントをゲットしていますね。わずか 1 ポイントではありますが、トップから 1.78 秒遅れというのは、ダウンヒルの世界では大金星ですからね。今後に期待です。

その他、圏外の方々

で、トップから 2 秒以内につけながら、ポイントをゲットできなかったお気の毒な方々は次の通り。Benjamin RAICHSilvan ZURBRIGGENWerner FRANZFrancois BOURQUEFinlay MICKEL。ライヒやツルブリッゲンはともかく、ヴェルナー・フランツがポイント圏外ってのはちょいとマズいですねぇ……。

トリノで、誰もがノーマークだった金メダリストの Antoine DENERIAZ も 37 位に沈みましたし、Yannick BERTRANDMarc BOTTOLLIER-LASQUIN らがそれに続くという……。技術系では Stephane TISSOT や Jean-Baptiste GRANGE といったキレキレの若手が出てきていることを考えると、高速系はちょっと寂しいですね……。

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