2007年2月20日火曜日

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壊れた大型連載、スタート (ぇ

 


加藤寛一郎・著「壊れた尾翼」

私が、加藤寛一郎博士の「壊れた尾翼」という書物を手に取ったのは、何歳の時だったでしょうか(知るか)。この本が出版されたのが確か 1987 年ですが、例によって父親から払い下げられたものを読んでいたわけですから、高校生か、もしかしたら大学生になっていた頃かもしれません。

もともとは、技報堂出版からハードカバー本で出ていて、度重なる引っ越しの際にも処分することなく、大事にしてきたのですが、数年前に、現在の家に引っ越したときに、どうやら紛失してしまったようなのです。どうも、段ボール箱が一つ行方不明になったらしく、ほかにも六興出版本の「三国志」(吉川英治)も、全 10 巻のうち 6 冊ほどが行方不明になってしまったりと、若かりし頃に愛読した本ばかりを失ってしまうという、ちょっと悲しい目に遭いました。

無駄にだらだらと連載する予定です

ここまでご覧頂いて、だいたい想像がつくと思いますが(つかないって)、今回のネタは、一日や二日で終わらせる気がありません。:) 相当だらだらと、脱線しながら続けますので、覚悟してください(って、ほとんどの人が読み飛ばすと思うけれど)。

「壊れた尾翼」との再会

さて、悲しいことに技報堂出版本の「壊れた尾翼」を紛失してしまった私は、ひょんなことから再読の必要性を感じ、いつもの通り amazon.co.jp をチェックしたところ、講談社+α文庫というちょっと微妙な(←こらこら)ところで文庫化されていることに気づき、さっそくマーケットプレイスにて 1 円でゲットしたのでした(送料込みで \341)。この手の文庫本にありがちなことに、いや、ありがたいことに、その後の新事実が「補章」として追加されてはいたものの、全体の構成は単行本とほぼ変わりないようで、安心したものでした。

ここまで文字数を使いながら、何について書かれた本か、一切説明が無いというのが面白いところでして(無駄話多すぎ)、ようやく内容の説明に入るのですが、「壊れた尾翼」という本は、1985 年に起こった「日航ジャンボ機墜落事故」の原因究明をメインテーマに据えながら、1971 年に起こった「全日空機雫石衝突事故」の「謎」を横糸に添えたものとなっています。

私が「壊れた尾翼」に惚れ込んだ理由(わけ)

著者は川崎重工業ボーイング社に勤務した後、東京大学で教鞭を執っていた(当時)バリバリの(理系の)学者さんなのですが、とてもそうは思えないほど、読ませる文章を書かれます。この「壊れた尾翼」は、「飛行のはなし」に続く氏の二作目だったと記憶しているのですが、尾翼を喪失した大型機の迷走ぶりを科学的に解説するという超難題に対して、臆することなく明晰に応えているばかりか、途中に幾度となく出てくる私小説的な心理描写の数々は、この本がノンフィクションであることすら忘れさせてしまうような筆致で彩られています。

同様に、若かりし頃の私が感銘を受けた本の一つに、柳田邦男の「撃墜三部作(文庫版・絶版)がありまして、これは、見方によっては柳田自身の取材の過程を克明に記したドキュメンタリーと言える作品でした。通常の氏の作品よりも、氏の「ルポライター」としての人となりが露わになっていたことに新鮮味を覚えたものですが、加藤博士の「壊れた尾翼」はその比ではないほど私小説っぽいのが特徴です。

当 Blog の 1/30 の記事「現実とは、至上のオペラよりも儚く脆い」も、そこはかとなく「加藤流」が漂っています。まぁ、加藤氏の文章とは比べものにならないくらい間抜けな文章ですけど、ノリは近いかもだったりします。

「壊れた尾翼」とは、どんな本か

今日の記事に割ける文字数も少なくなってきましたので(無駄な文章ばかり書いているからです)、「壊れた尾翼」の章立てというか、主な内容を見ていきましょうか。

概観しますと、「尾翼の役割」「修理ミスが発覚しなかった理由」「急減圧の有無」「専門家の見解」「雫石で何が起きたか」「(加藤氏)に何が起きたか」といった感じでしょうか。率直に言って、修理ミス云々の章は、少々退屈な感がありましたが(それは何度も読んだからですね)、他の章は、何度読んでも新鮮な驚きを覚えます(いかに今まで理解していなかったか、ということですね)。

次回予告

次回は、書評もさることながら、このテキストをもとに、「日航ジャンボ機事故について」「事故調査について」「デマについて」といった内容を綴っていきたいと考えています。

果たして、完結する日は来るのだろうか……。

あ、電波系のコメント・トラバは予告無く削除する場合がありますので、あしからず。

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