2008年5月24日土曜日

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「環状の運搬補助装置」の発明に関して

 


画期的な大発明から 7 周年

2001 年 5 月 24 日に、オーストラリアにて、人類史上極めて画期的な大発明がなされてから、ちょうど 7 年が経過しました。この大発明を成し遂げた人物は John Michael Keogh という無名の人物でしたが、この功績を称えられ、2001 年にイグノーベル技術賞を受賞しています。

「環状の運搬補助装置」について

さて、Keogh 氏の画期的な発明についてご紹介しましょう。氏の発明したものは「環状の運搬補助装置」("Circular transportation facilitation device")というもので、この「発明品」は、「徒歩」や「そり」による輸送の代替になるとされています。

中でも、「そり」などによって物品をスライドさせるためには、降雪などによって地表の摩擦係数が少ない状態であることが望まれますが、オーストラリアをはじめとする温暖な気候にあっては降雪を望むべくもありません。ところが、この「発明品」は、降雪が期待できず、摩擦抵抗が大きい地表であっても、下り坂であれば勝手に前進してくれるという、夢のような、画期的な発明だったのですね。

この「発明品」は、円形の「輪」と「ベアリング」、そしてそれらを連結する「棒」で成り立っています。文章で書いても今ひとつ雰囲気がつかめないかも知れませんので、私が独自ルートで入手した、Keogh 氏がオーストラリア特許庁に提出した資料の写しをお目に入れます。


……(笑)。LOL !

車輪の再発明

もうおわかりでしょうか。これは、日本語では「車輪」と呼ばれるもの、まさにそのものです。即ち、Keogh 氏は「車輪の再発明」を本当に成し遂げてしまったわけです!

「車輪の再発明」とは、一体どういう意味でしょうか。Wikipedia さんにお出まし願いましょう。

車輪の再発明(しゃりんのさいはつめい)とは、「広く受け入れられ確立した技術や解決法を無視して、同様のものを再び一から作ってしまう事」を意味する、車輪を題材にした慣用句である。英語では Reinventing the wheel であり、世界中で使われる。
(Wikipedia 日本語版「車輪の再発明」より引用)

はい、こういうことです。多くの場合、「車輪の再発明」は「時間の無駄」とされ、評価されることはありません。

「発明」とは、誰もが成しえていないものを初めて形にしたから偉大なのであって、たとえ一から自分で作ったのだとしても、既に世間で広く知られているものと同じであれば、それは「発明」とは言えず、評価されるべくもありません。

イノベーション特許の革新性を問う

もちろん、Keogh 氏は真剣に「車輪の再発明」に取り組んだわけではありません。再度 Wikipedia から引用しますと、

これはまじめな発明としてではなく、オーストラリアの新制度(2001 年より開始)イノベーション特許(Innovation Patent)がほとんど無審査である事への批判を目的として、わざと申請されたものである。本来なら特許として到底認められるべきでないが、正式に認可されてしまった。結果、イノベーション特許がほとんど無審査である事の危険性が認知されることとなった。
(Wikipedia 日本語版「車輪の再発明」より引用)

ということで、「イノベーション特許」なるものの審査がいかにザルであるかを広く世に問うための抗議活動、とでもしておきましょうか(笑)。まぁ、「おふざけ」であることに変わりはないのですが、こういったシニカルなジョークのセンス、私は大好きです!

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