2008年7月19日土曜日

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「帰化人」「渡来人」に次ぐ「第三の男」

 


泣きたくなるほど奥が深い?

昨日は、泣きたくなるほど美しい、ブルーノ・タウトさんの桂離宮論をご紹介しました。今日は、「帰化」という言葉について、ちと考えてみましょう。講師は中洲産業大学の……(違うだろ)。

A さん: タウトがわずか数年の滞日で桂離宮の美しさに言及したのは疑わしいと思う。
B さん: ブルーノ・ダウトっちゅうヤツやね。

……コホン。続けますね。

貴社の記者

失意のうちに来日したタウトは、ほどなく帰化したと言います。そういえば、随分むかしに「帰化人」「渡来人」論争?があったような記憶がありますね。そもそも「帰化」という言葉は適切なのか、という問題です。

A さん: 奇禍とは言え、貴下麾下帰化せんとは、これぞまさに奇貨居くべし。
B さん: 液化ヘリウム。

……。

Kicker or Try ?

「帰化」問題に戻りましょう。

「帰化」という語について
「帰化」という語句の本来の意味は、「君主の徳に教化・感化されて、そのもとに服して従うこと」(後漢書童恢伝)である。
(Wikipedia 日本語版「帰化」より引用)

とまぁ、そーゆーことです。決して「メイド喫茶が好きだから」だとか、そんな不純な理由で日本国籍を取得した人に対して使うのは不適切だと言えるでしょう(例のほうが不適切です)。

日本史の歴史用語としては、過去に「帰化人」という呼称が使われた。しかし、「帰化人」には、日本中心的な意味合いを含むこと、全ての人が自らの意思で海を渡って日本に来たかどうかは不明確なこと、などから、現在では「渡来人」とするのが主流となっている。ただ、主観的な意見も存在することから、単なる言葉狩りだとする見方も存在する。
(Wikipedia 日本語版「帰化」より引用)

この問題、なかなかびみょうですね。確かに「渡来人」なら、メイド喫茶目当てに日本国籍を取得した人に対しても適切だと言えます(例として不適切だけど)。

面白い、と言うか、間抜けと言うか、「帰化植物」「帰化動物」も「外来種」「移入種」という用語に置き換えられているのだとか。まぁ、「外来種」って表現は言い得て妙ですし、異論はありませんけどね。

「帰化人」「渡来人」に次ぐ「第三の男」

ま、もともと「帰化人」という表現は、タウトやヴォーリズに対して使われる言葉では無かった筈なので、彼らを例に取るのはそもそもおかしいのですが、……「帰化人」って言葉が適切かどうか、うーん、どうでしょ。少なくとも、ヴォーリズに関しては「難民」ではなかったことは確かで、仕事で日本にやってきて、日本が気に入ってそのまま居着いてしまった、というのが真相のように思えます。ヴォーリズは「帰化人」認定できそうですね。

「帰化人」の定義を当てはめると問題が生じるのは、故郷を追われた人、あるいは故郷に居づらくなった人、あたりでしょうか。確かに、古代の日本にやってきた「外来人」の中には、故国を追われた、あるいは滅亡して、仕方なしに日本に流れ着いてきた人も少なくなかった筈です。それを「帰化」と称するのは、確かにおこがましいような気がしますね。

ただ、「渡来人」だと、単なる観光客っぽいですし。字義を追求するなら「流浪人」あたりが良いのではないかと……(マジですか)。

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