2008年8月8日金曜日

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タクシードライバーのリスクマネジメント

 


ご好評頂いております「タクシーの運ちゃんかく語りき」第?回です。あれ、何回目だろう?

名古屋もきっと似たもんでしょうが

きっかけは……やはり、後席シートベルトの着用だったでしょうか。首都圏では、タクシーにおける後席シートベルト着用率が 90 % を超えるとされますが、一方、京阪神でも非着用率が 90 % に迫る勢いで、竜虎相搏つ形勢だったりします。いや、竜は名古屋ですが細かいことを気にしてはいけません。

タクシーの運ちゃんかく語りき

で、どんな話になったかと言いますと……。「まぁ~、なんぼホーリツで決まったから言うて、ワタシらお客様にはよー言えませんわ。ただ高速に乗る時だけは『つけて下さい』て言いますけどね。よー取り締まりやってまっさかい」という感じで、まぁ、良くある流れです。

「やっぱ一番困るのは、よーて(酔って)はるお客さんですね。なーかなかワタシらのゆー(言う)こと聞いてくれませんしねぇ。『つけて下さい』ゆーたら『なんでやねん!』ゆーて怒らはる人もいはるしねぇ」

命がのーなります

とまぁ、洋の東西を問わず酔客の扱いは大変だ、という路線で話が進みます。

わたしが「でもまぁ、そんなお客さんでもタクシーに乗ってくれるだけマシじゃないですか。酔っぱらった状態でハンドルを握られたら堪ったもんじゃない」と振ってみたところ……なかなかいい答が返ってきました。

「そうですなぁ。だからワタシらお客さんを乗せて奈良のほうに行くときも、(国道)163 号だけは避けるようにしてます」

え? 何故に国道 163 号を避ける?

「(国道)163 号は片側一車線でしょ。向い側から真正面に来られたら命がのーなります(無くなります)」

タクシードライバーのリスクマネジメント

ここで、名阪間の道路事情についてちょいとおさらい。今年の春に「新名神高速道路」が開通しましたが、それまでは「名神経由」と「名阪経由」の 2 ルートが基本でした。なかでも「名阪経由」は、亀山から天理まで無料で開放されている国道 25 号こと「名阪国道」があるため、名神経由と比べて通行料の負担が段違いということもあって、トラックの運ちゃんにはこよなく愛されています。

亀山から伊賀上野まで西に向かって走る名阪国道は、伊賀上野から天理方面に向けて南西に方向を変えます。結果、名阪国道は、大阪市内に向かう大圏ルート(笑)からは外れてしまうわけです。そして、伊賀上野と大阪市内と直結する一般国道が、この国道 163 号線となります。名阪国道+国道 163 号線を通って大阪に向かうと、距離は短く、通行料もかからないわけで……トラックが頻繁に行き交うわけです。

仮に飲酒していなくとも、過労からくる居眠り運転の危険性も少なからずあるわけで……。このタクシーの運ちゃんが、かつて死にそうな目にあったかどうかは知る由もありませんが、リスクマネジメントの一環として、「夜間の国道 163 号線は走らない」というポリシーを確立していたことに、妙に感動してしまったのでした。命あっての物種、生き残るために生きる、なんか本物のプロだなぁ~、なんて。

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