2009年3月28日土曜日

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チベットは近代国家たることを望んでいるのか

 


領域・人民・権力

この記事、実は昨日のうちに随分と書き進めていたのですが(いや、引用部分の方が多いけれど)、あまりに長くなりすぎるのもアレだと思ったので、途中でばっさりと切っていたのですね。なので、そのまま続けてしまうと出だしがあまりに唐突になってしまうので、ちょっとだけ昨日と内容を重ねます。

ということで、「近代国家」の定義から。

法学・政治学においては、以下の「国家の三要素」を持つものを「国家」とする。これは、ドイツの法学者・国家学者であるゲオルク・イェリネックの学説に基づくものであるが、今日では、一般に国際法上の「国家」の承認要件として認められている。

国家の三要素

領域(Staatsgebiet:領土、領水、領空)- 一定に区画されている。
人民(Staatsvolk:国民、住民)- 恒久的に属し、一時の好悪で脱したり復したりはしない。
権力(Staatsgewalt)ないし主権 - 正統な物理的実力のことである。この実力は、対外的・対内的に排他的に行使できなければ、つまり、主権的(souveran)でなければならない。
(Wikipedia 日本語版「国家」より引用)

というわけで、これは昨日の記事にも引用したものです。

「主権」とは何か

では、この定義を「チベット自治区」に当てはめるとどうなるか。

領域」については申し分無いでしょう。地図で見る限り、「新疆ウイグル自治区」に次いで広そうですし(← 広さは関係ない)。

人民」についても問題ないでしょう。独自の文化を持つ「チベット人」と呼ぶに相応しい人たちがいます。

で、問題は「権力」です。「権力」=「主権」と言い換えても良いでしょう。では、「主権」とは何か。

対外主権(最高独立性)

まず、「国家が外に対して独立している」ということが、「主権」の内容として語られることがある。国家は互いに平等であり、その上に存在する権威はないため、「最高独立性」といわれることもある。近代国家である以上、対外的に独立していなければならず、逆に、対外的に独立していない場合は、それは国家ではない(国際法上の国家の要件が欠缺している)ということになる。

対内主権(統治権)

次に、「国家が内に対して最高至上である」ということが、「主権」の内容として語られることがある。近代国家においては、国家は、自らの領土において、いかなる反対の意思を表示する個人・団体に対しても、最終的には、物理的実力(physische Gewalt)を用いて、自己の意思を貫徹することができる。この意味で、国家は対内的に至高の存在であり、これを「主権的」と表現するのである。この意味で用いる場合には、「主権」という語は、領土に対する統治権という意味とほぼ同じ意味内容を持つ。

最高決定力(最高決定権)

第三に、「ある国家のうちで、実際に至高の存在は誰なのか? 即ち、実際に最終的に決定する力を持っているのは誰なのか?」というの問題も、「主権」の問題として語られることがある。この問題について、日本では、ドイツ流の議論とフランス流の議論の両方が混在している。
(Wikipedia 日本語版「主権」より引用)

ちなみに「欠缺」は「けんけつ」と読むそうです。たった今、こんな単語があることを初めて知りました(笑)。「けつけん」じゃ無いので要注意です。もちろん「まつけん」でもありません。

「近代国家である以上、対外的に独立していなければならず、逆に,対外的に独立していない場合は、それは国家ではない」というのは、日本人にとってもなかなか耳の痛い話ですが、それはさておき。

いや、日本が某国に対して全く独立できていない、とは思いませんけどね。

チベットにおける主権の是非

チベットが、果たして対外主権を欲しているか……という所ですが、ここは後回しにしていいですか?(ぇ

じゃ、次。対内主権あるいは統治権について。チベットが欲しているものは、おそらくこれなんじゃないかと思います。

最高決定力については……、こりゃまた微妙ですね。これも今回は触れないでおきましょうか。

端的に言えば、「チベットで、チベットの人が、チベットの人らしく暮らすことができる」ことが彼らの望みなんじゃないかと思います。彼らはこれを「より高度な自治」という風に表現しているんじゃないかと。

中国はチベットに何を求めているのか

当然のことですが、この考え方は(中国の)中央政府の権益を著しく損なうものですから、当然のごとく拒否反応を示します。では、中国が求めるものが果たして何なのか。果たして彼らはチベット人の根絶を企んでいるのか?

……。ちょーっと眠くてアタマが回らないので、続きはまた今度……。

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