2010年2月15日月曜日

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カーリングとバイアスロンに見る「スポーツの起源」

 


メヒコの王子様」、あるいは "The Real Prince" の名を恣にする Hubertus von Hohenlohe さんですが、スポーツに現を抜かす貴族階級という存在は、近代スポーツの起源を考える上で大変興味深いものです。

カーリング

ウィンタースポーツの中ではアルペンスキーが大好きな私ですが、「他に好きな競技は?」と聞かれたら、まずはカーリングとバイアスロンを選びます。

カーリングは、前回のトリノオリンピックにおける日本代表女子チームの活躍もあって、知名度はかなり上昇したと思うのですが、「ストーン」を氷の上で滑らせて、いかにターゲット(「ティー」)に近づけるかという競技です。他の多くのウィンタースポーツと違い、とてつもなく高速でもありませんし、ノルディックスキー競技のように体力勝負でもありません。況してやフィギュアスケートのように華麗でも無いという、いかにも地味で華のないスポーツです。

中には、「カーリングはスポーツではない」なんて暴論を吐く人もいるようですね。ダーツやビリヤードをスポーツと認められないような価値観を持った人には、カーリングもスポーツとは言い難いのかも知れません。

カーリングの起源は?

カーリングという競技には、ストーンを滑らせ的に近づけるという所から、占術的な色合いを感じます。きっとその起源はかなり古いに違いない……と思ったので、ちょいと Wikipedia で調べてみました。

カーリング (curling) は氷上で行われるウィンタースポーツのひとつである。
(Wikipedia 日本語版「カーリング」より引用)

はい、これは議論の余地がありませんね。でも、英語だと curling なんですね。「カーリーヘア」の「カール」です。競技のマスコットにカールおじさんとか良いかもしれません。カール・ヴェンドリンガーだとちょっとどうかと思いますが。

15世紀にスコットランドで発祥したとされ、当時は底の平らな川石を氷の上に滑らせていたものとされている。氷上で石を使うカーリングの元となったゲームの記録は、1541年2月にさかのぼる。場所はスコットランド、グラスゴー近郊のレンフルシャーである。
(Wikipedia 日本語版「カーリング」より引用)

あれ、意外と歴史が浅かったりしますね。15 世紀だと、日本では室町時代になりますね。うーん、ちょっと計算外。ただ、まぁ、自然の中での「ちょっとしたお遊び」がやがて姿を変え、近代的なスポーツとして確立するという道筋は、他の近代スポーツとも相通じるものがあると思います。一つのパターンですね。

「貴族の嗜み」としてのスポーツ

こういった、取り立てて意味のない「お遊び」がもっとも相応しいのが、領土を持ち、日頃は何もしないでも一定の収入を得ることができる「封建領主」だと思うのですね。日本でも、貴族の間で「蹴鞠」が流行した時代もあったと思いますが、それと同じノリです。「貴族の嗜み」に端を発したスポーツは少なくないと考えられます。

バイアスロン

一方、バイアスロンはと言えば、「名前は聞いたことがあるけれど、どんな競技だっけ?」と首を傾げる方もいらっしゃるかも知れません。

バイアスロン(biathlon)とは、クロスカントリースキーと、ライフル射撃を組み合わせた競技である。
(Wikipedia 日本語版「バイアスロン」より引用)


(Wikimedia Commons より借用。この作品はパブリック ドメインです。
 ''This image is a work of a U.S. Army soldier or employee, taken or made during the course of the person's official duties. As a work of the U.S. federal government, the image is in the'' 'public domain.'

マラソンと自転車と水泳の三種トータルでタイムを競う「トライアスロン」という競技があります。あれはあらゆる局面でのトータルな体力?を競うというスポーツになるかと思いますが、マラソンなどと同様、ひたすら走るだけ、という見方もできます。マラソンの起源は「伝令」にある、などと言いますが、トライアスロンもそれに近いものがあると言えるのでしょう。

バイアスロンの起源

一方、バイアスロンは、体力勝負の「クロスカントリースキー」と、貴族的な「ライフル射撃」という、見方によっては相反する概念のスポーツを組み合わせたものです。しかし……

バイアスロンは。スキーで野を駆け回り、銃で獲物を撃つ冬の狩猟がスポーツに発展した物で、1960年スコーバレー冬季オリンピックから正式種目となった。
(Wikipedia 日本語版「バイアスロン」より引用)

ということなんですね。そう、何てことはなく、「雪山での狩猟」がそのままスポーツになってしまっただけ、だったりします。つまり、「ライフル射撃」を「貴族的」と見るのは、相当的外れなのかもしれません、射撃だけに(←

そんなわけで

カーリングは「他愛もない遊び」がそのままスポーツになったと考えられますが、一方のバイアスロンは、「狩猟」という日常生活での営みがそのままスポーツになったと考えられます。出自の全くことなるこれらの種目ですが、いずれもそのルーツが「わかりやすい」という意味で、どちらにも興味を惹かれます。

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