2010年10月3日日曜日

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アイヌ語地名の傾向と対策 (9) 「音更」

 


はい、サクサク続けましょう(←


音更(おとふけ)

昨日の「帯広」でも相当苦労した(←)と言うのに、またしても難問っぽい地名です……。永田方正の「北海道蝦夷語地名解」によれば、「? 音更村○『オトプケ』ハ毛髪生スルノ義ナレトモ未詳」とあります。確かに otop-ke で「髪の毛・の処」となりますが、地名にしてはあまりにも意味不明です。留萌近郊の「増毛」に匹敵する瑞祥地名とは言えそうですが……(←

Andreas Koepke

「オトフケ」、あるいは「オトプケ」という音の響きから思い出されるのが、まずアンドレアス・ケプケなのですが……。残念ながら、「オトプケ」は元ドイツ代表の GK とは何の関係も無いと思われるのでこの辺で(←

椴法華

ケプケの次に脳内に浮かんだのが「椴法華」なのですが……。皆さん、「椴法華」は読めましたか? 残念ながら私は読めなかったのですが、答は「とどほっけ」です。函館から東に行った、恵山の北東隣にあった村の名前です。過去形で書いている通り、2004 年に函館市に編入され、村の名前としては過去のものとなりました。

山田秀三さんは、「トドホッケ」は tu-pok-ke(山の走り根の・下の・処)だったのでは、としています。少し言い方を変えてみると「脊梁山脈の麓」とでもなるのでしょうか(「脊梁山脈」という表現は、少し大げさかも知れませんが)。

o-tu-pok-ke ?

では、o-tu-pok-ke という解釈はできないのか……と少し考えてみたのですが、o-sut(尻・根もと)で「根もと」と解釈する例もあるようですので、o-tu もアリなのかな? とか。o-tu-pok-ke で「峰尻の下の処」といった意味かな、とか……(かなり自信は無いですが)。

etu-pok-ke ?

似たような考え方で、etu-pok-ke(山鼻の下の処)という解釈も考えられます。etu は、例えば知床半島のような、それこそ「脊梁山脈」と呼べるような山容に対して用いるような印象があるのですが、音更から上士幌にかけての山々を見る限りでは、etu と呼ぶに相応しいような山は見当たらないように思えます。強いて言うならば「ニペソツ山─ウペペサンケ山─東ヌプカウシヌプリ」ラインがそうかな? と思ったりもするわけですが……。


なぁんてことを思いながら、ふと思い立って、現地で撮影した写真を再度見てみました。


こうやって見てみると、etu が左右から迫っているようにも見えなくは無いかも?

o-tup-ke ?

余談ですが、こうやって調べ物?をしていると、考えが迷うことはしょっちゅうでして……。例えば、o-tup-ke で「川尻が・移動する」なんて解釈もできるのかな、とか。

「オトプケ」ではなく「オトケプ」??

更に言えば、角川日本地名大辞典には「古くはヲトケプともいった」なんて記載もあります(!)。地名がカタカナ化した後で字順が引っ繰り返るのは「花畔」あたりでも見られる現象なので、十分あり得る話です。となると「オトプケ」はそもそも間違いで、「オトケプ」で意味を探らないといけなくなるかもしれないわけで……。今までの努力?は何だったんでしょう(←

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