2015年12月1日火曜日

次の投稿 › ‹  前の投稿

日本最長路線バスの旅(番外編)#10 「紀の国から伊勢の国へ」

 

紀伊長島にやってきました。……うっすらと「きいながしま」の文字が見えるかと思います(汗)。
さすがにこれは酷いだろう……ということで。日除けを上げてもう一度。
はい。「三重県北牟婁郡紀北町」の字が光ります。上から貼りました感が初々しいですね。

オメガ線?

三野瀬から紀伊長島までは 7.5 km もあった……のですが、次の梅ケ谷まではなんと 8.9 km もあります(!)。そして標高差はなんと 190 m 近くあると言うのですからこれまた驚きですよね(単純平均でも 21 パーミルの勾配が続く計算になります)。

多気行きの普通列車は、紀伊長島に 4 分ほど停車した後、徐ろに加速を始めました。
紀伊長島から梅ケ谷までの間には、13 ものトンネルがあるほか、大名倉トンネルのあたりでは 180 度以上進行方向が変わる、いわゆる「オメガ線」に近いような線形まで出てきます。紀伊長島から見ると最後のトンネル(荷坂トンネル)が最も長いのですが、荷坂トンネルの入口は海抜 150 m あたりにあります。そこまでの走行距離をなんとか稼いで、少しでも傾斜を緩やかにしよう……という技師の努力の跡が見て取れる区間です。

(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)

元・信号場

約 10 分ほどで「梅ケ谷駅」に到着しました。
これだとさすがに読めないので、停車後に撮影したものもお目にかけます。
この梅ケ谷駅は交換設備がある上にホームには立派な上屋までありますが、なんでも元々は信号場だったのだとか。なるほど、それなら交換設備があるのも頷けますね。長期的に利用客数が減少傾向にある駅が多い中、この梅ケ谷駅はここ十年ほど横ばい状態にあることは特筆に値する……かどうかは何とも言えません(詳しくは Wikipedia の「梅ケ谷駅」の記事でご確認を)。

まぁ、もともとそれほど多くなかったと言えばそれまでなのでしょうけど、意外と健闘しているようにも思えるのですよね。

大内山と言えば

梅ケ谷駅から 2.6 km ほど進むと、次の「大内山駅」です。
「大内山」は牛乳のブランドとして有名ですが、これは関西限定でしょうか? 大内山駅は旧・大内山村の中心部に隣接しているのですが、かなり山深いところで牧場があるような場所には見えないんですよね。

駅の近くで「大内山川」に合流している「唐子川」という川があるのですが、その川の上流(駅から 1.5 km くらい)に「大内酪農協第一牧場」と書かれているのを見つけました。なるほど、酪農ってこういった山間の土地でもできるものなのですね。

大内山駅の駅舎です。ホームの端で水平を取ったのが大間違いだったような気もするのですが、それはさておき……。
ステップのある客車・気動車での使用が前提の低いホームは、丸い石を積んで造り上げられていてなかなか味がありますね。また、かつて構内踏切があったと思しきところも視認できます。
現在は、構内踏切の代わりに跨線橋があるのですが、これは足腰が弱い人にはなかなか厳しいですよね。そして大内山駅にも交換設備があったのでした。九鬼から 9 駅連続ですね。

イオンド大学……(それは関係ない)

大内山駅を出発して、次の伊勢柏崎駅に向かいます。伊勢柏崎駅までは 4.7 km とのことで、途中で旧・大内山村から旧・紀勢町に入ります。

前の記事続きを読む

www.bojan.net
Copyright © 1995- Bojan International

0 件のコメント:

新着記事