2014年12月31日水曜日

寝台特急「あけぼの」乗車記 (8) 「運転停車」

運転停車

寝台特急「あけぼの」は、日付が変わって 1 時過ぎに、長岡駅に到着しました。
時間も時間なので、客扱いの無い「運転停車」です。高崎から長岡までの終電という需要は無いのかな? と思ったりもしたのですが、高崎を 10 分ほど前に出る新幹線に乗れば、日付が変わる前に長岡に着いてしまいますからね……。
長岡駅では、上野から引っ張ってきた機関車が切り離され、代わりに直流・交流 60Hz、交流 50Hz の三電源に対応した機関車が連結される……そうです。あ、よーく見ると「青森」という方向幕が映り込んでいますね(笑)。
さすがにそろそろ寝ないといけませんよね。では、また翌朝にお目にかかりましょう。

秋田到着

えー、というわけで、おはようございます。時刻は朝の 6 時 40 分。秋田駅に到着しました。
ちょっと早すぎる感もありますが、秋田新幹線だとどう頑張っても 9:30 頃にしか秋田に着けないので、この時間に秋田に辿り着けるのはメリットがありますよね。ちなみにこの「あけぼの」は、秋田から青森の間の昼行特急としての一面もあったのだとか。
なるほど、これが「あけぼの」が廃止されずに残っている理由なんだな、と思ったものでした。車両は確かにくたびれているけれど、秋田に 7 時前に到着できるというのは絶対的なメリットがある、と思ったわけです。実際に乗車率もそれほど悪くなかったので、まさかあんなにあっさりと廃止になるとは思ってもみなかったですね……。

寝台解体

「あけぼの」は秋田を発車して、一路、青森を目指します。窓の外には田園風景が広がってきました。
せっかくなので、寝台を解体して、座席でのんびりと青森を目指しましょう。
これで良し……と。まるで二人席のようにも見えますが、実は随分とゆったりした一人席です。

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2014年12月30日火曜日

寝台特急「あけぼの」乗車記 (7) 「車内を歩く」

発車!

上野駅 13 番線に停車していた寝台特急「あけぼの」。お隣のホームには上野止まりの快速が入線してきました。
待つこと数分後……
ついに「あけぼの」が動き始めました! 21:16、定時に上野駅を発車です。
車窓に広がる景色は、いつか見たものと全く同じ夜景の筈なのですが、「夜行列車」という舞台装置を通して眺めるそれは、間違いなく「非・日常」を感じさせるものへと姿を変えていました。……って、一体何を言ってるんだか(汗)。

この日最後の停車駅

寝台特急「あけぼの」は、大宮に停車したあと、この日最後の停車駅・高崎に到着しました。
列車はこのあと、上越線を北上して長岡に向かい、そこから羽越本線を通って秋田に向かうことになります。

車内を歩く

少しだけ、車内を歩いてみました。
7 号車の「シングルデラックス」は、すべて個室になっているので、廊下もまるでホテルのような雰囲気です。寝台列車と言えば通路側に補助椅子のようなものがあるのが定番でしたが、そう言えばこの車両にはそれらしいものが見当たりませんね。

お隣の車両を見てみると……おや?
7 号車(手前)のドアは普通の引き戸なのに、8 号車のドアは青い開き戸になっています。そしてよーく見ると……
「あけぼの」のマークが。なるほど、この車両は本来は最後尾に使われる車掌車なのですね。車掌室があって、その先は……
「ゴロンとシート」という、寝台では無いけれど横になることができるシートの車両になっていました。寝台車では無いのでベッドメイクなどはありませんが、普通に横になることができる上に寝台料金が不要ということで、コストパフォーマンスの良い車両として人気だったみたいです。

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2014年12月29日月曜日

寝台特急「あけぼの」乗車記 (6) 「謎の『上段ベッド』」

寝室内設備のご案内の続き

引き続き「寝室内設備のご案内」に従って室内をチェックしてみましょう。
ふむ。「窓下のコントロールパネルに BGM の設備がございます」とありますが、このスイッチのことですね。

引き出し式のテーブル

そして……。「当案内の下には引き出し式のテーブルがございます」とありますね。上の写真が引き出す前ですが、これを引き出すと……
こうなります。洗面台より狭いですが、気にしてはいけません(笑)。

あけぼの印!

ちなみに、テーブルの上の棚?にはこんなものも。
こちら、なのですが……
よーく見ると、「あけぼの」マークの刺繍が。素晴らしく手が込んでますね!
気になる中身については……また後ほど。

謎の「上段ベッド」

続いては……「入口ドア上部の荷物棚をご利用になる時は、寝台下部に付いている踏み台をご利用ください」とありますね。むむっ、そう言えばそんなものがあったような……。「踏み台」の写真が見当たらなかったので、代わりに「入口ドア上部の荷物棚」の写真をどうぞ(汗)。
荷物棚の横の壁がせり出しているように見えるのが、こちらですね。
はい。二段ベッドの上段が跳ね上げられています。この個室は「シングルデラックス」という名前なので、上段にベッドがある理由が良くわからないのですが……どうしてなんでしょうね。もともとは二人用だったとかでしょうか。
「上段ベッドのご使用方法」には、「上段ベッドは、ツイン乗車の時のみ、ご使用ください」とありますね。なるほど、ツインとして使うこともあった、あるいは想定していた、ということなのかな?

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2014年12月28日日曜日

寝台特急「あけぼの」乗車記 (5) 「寝室内設備のご案内」

寝室内設備のご案内

「あけぼの」は上野駅を 21:16 に発車するので、既にベッドメイクが済んだ状態で入線してきます。
このベッドが、実は昼間はこのようになるのですが……
ちょうど腰掛けると目の前に来るあたりに、このような棚?がありました。
「寝室内設備のご案内」とありますね。ふむふむ……? 「寝台はソファーとしても使用できるようになっております」とありますね。これは既にご覧いただいた通りです。
続いて……「洗面台は収納式ですので、フタを開けて使用します」とありますね。え、洗面台があるんだ……と思って見回したところ、確かにありました!

洗面台

ちょうど、この「寝室内設備のご案内」が貼られている棚?の左側に、赤ちゃんのオムツ取り替え台のようなものが見えるのですが……
実はこれが……
こうなります。しかも、
ちゃんと鏡まで用意されていた上に、鏡の右には 100V(だと思う)のコンセントが二口も。

ハシゴとドア

洗面台の左側にはハシゴがあって、その先には……
ドアがありました。決して広くは無いですが、無駄のない作りになっていますね。

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2014年12月27日土曜日

寝台特急「あけぼの」乗車記 (4) 「シングルデラックス」

経年劣化?

さぁ、四回目にしてようやく「あけぼの」に乗車です(汗)。今回乗車するのは「シングルデラックス」というグレードの車両です。7 号車ですから、割と前のほうですね……。

というわけで、7 号車に向かって歩いていたのですが、途中で見かけた「ソロ」の車両がこちら。
うわぁ……。思いっきり塗装が剥がれてしまっていますね……。全塗装にはお金がかかるという判断なのでしょうけど、せめてもう少し目立たない程度に修繕塗装できないのかな……などと思ってしまいました。

シングルデラックス

7 号車に到着しました。「シングルDX」と「A 寝 台」の文字が光ります。A 寝台に乗るのはもちろん初めて……です。
車内に入ります。「A 寝台 1」は一番前の部屋ですね。記録の意味も込めて車両番号も控えておきます。
「A 個室 1」にやってきました。

施錠もできます

フェリーだと、乗船後にフロントに相当する「案内所」でカードキーを渡してもらうのですが、この「あけぼの」にはもちろんフロントに相当する場所はありません。そのため、ホテルなどにあるセキュリティボックスと同じ仕組みで暗証番号を設定して外から施錠ができるようになっています。
ちなみに、暗くなってからもボタンが光るので安心です。

狭いながらも

ドアを開けると……わぁお。いい感じじゃないですか! もちろんホテルやフェリーと比べると格段に狭いのですが、それでもこれだけの空間でプライバシーが確保できるのですから文句ないですよね。
窓側には何やら沢山のスイッチが。
ん、これってもしかして……。ビジネスホテルなんかで良くあるスイッチですよね。アラームと空調と、照明やラジオなどを調節できるアレです。一昔前のビジネスホテルには必ずあったものですが、この、微妙に古くさいところが、いい雰囲気を醸し出していますよね。

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2014年12月26日金曜日

寝台特急「あけぼの」乗車記 (3) 「入線完了」

バックで入線開始

20 時 57 分。ようやく「あけぼの」が入線してきました。
上野駅の地上ホームは、東京方が行き止まりになっている構造なので、機関車が青森方に連結された状態で、後進(バック)状態で入線します(こうすることで、車両基地から上野駅までの間、専用の機関車を用意する手間が省けます)。これは「推進運転」と言うのだそうですが、上野駅以外で定期的に実施している例はあるのでしょうか……?
本来は編成の最後尾となる車掌室から、ドアを開けて前方を見張っていますね。何か異変があれば、最後尾の機関車にいる運転士に連絡が行くようになっているのでしょう。

入線完了

すごい数のカメラとスマホに囲まれながら、「あけぼの」の入線が完了しました。
前方の監視も、無事終了です。

ちょっとお疲れ気味?

では、車両の準備もできたようですので、これから乗車することとしましょう。
ブルートレインがバックで入線するという、この上なくレアなイベント(上野では日常行事ですが)は無事終了しましたが、それでもまだカメラを構える人が絶えません。すごい人気ですね。
方向幕には燦然と輝く「特急 あけぼの 青森」の文字が。
残念なことに、車両上部の塗装はお疲れ気味です。

そして早くも店じまい

そして、あの「五ツ星広場」は、早々と店じまいをしていました。利用時間は 21:15 までの筈だったんですが……。

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