2019年2月28日木曜日

冬の爆発踏切と角島大橋 2017 (42)「山陽道と言えばジャンクション」

山陽自動車道を東へ、東へとひた走ります。トンネルの手前の中央分離帯に「竹原市」の、これまたなんともわかりやすいカントリーサインが掲出されていました。この先は「竹原トンネル」です。
改めて地図を見ていて気がついたのですが、山陽自動車道が竹原市内を通っているのは竹原トンネルの西半分程度、距離にして 1 km もありません。唯一の明かり区間がトンネル西側のこの一瞬というオチでした(トンネルの途中からは三原市です)。
山陽自動車道は、とにかくジャンクションの数が増えたという印象があるのですが、尾道自動車道と分岐する「尾道 JCT.」は山口 JCT. から数えて 5 つ目のジャンクションということになるでしょうか。

この農機具はいつか見た農機具

その後も順調に尾道市、福山市、そして岡山県に入って笠岡市を通過して、岡山県浅口市の鴨方 IC までやってきました。目の前で追い越し車線を走っているのは、どこかで見かけた農機具の車……。どうやらずっと、似たようなペースで走っていたようです。
本来は菱形の筈の警告標識も、随分と丸くなりましたね。このタヌキはダンディのものまねでもしているのでしょうか。

公団ゴシックの興亡(倉敷 JCT.編)

瀬戸大橋につながる「瀬戸中央道」と分岐する「倉敷 JCT.」が近づいてきました。ヒラギノ角ゴが使われた、今風の案内標識です。
これも同じくヒラギノ角ゴっぽいのですが、先程のフォントが若干横長だったのに比べて、ほぼ正方形に近い形になっています。過渡期のデザインでしょうか。
そして出口の直前にある標識は、おなじみの「公団ゴシック」です。一箇所の JCT. でいろんな種類のフォントを楽しめるのは今だからこそ、でしょうか。面取りをした案内標識に公団ゴシックというのも過渡期っぽい感じがしますね。

公団ゴシックの興亡(岡山 JCT. 編)

本日 7 つ目のジャンクションとなる「岡山 JCT.」が近づいてきました。少し横長のヒラギノ角ゴは今後標準になりそうな感じでしょうか。岡山道も確か走ったことが無かったような気がするので、一度走っておきたいですね。
そして、岡山 JCT. も出口の直前で公団ゴシックが復活していました。書体としての美しさをあまり考慮していないところが、逆にデザイン的に味わい深いものになっているというのが面白いですね。
ここで再び「動物注意」の警告ですが……タヌキさん、随分と増量なさいましたね(汗)。

美しいコンクリートアーチ

山陽自動車道は岡山市を抜けて赤磐市(あかいわ──)に入ります。このあたりはかつての「山陽町」で、山陽 IC があるのですが、今となっては「山陽 IC」の由来も若干謎な感じになってきたかもしれません。
そして、山陽 IC を過ぎてトンネルを抜けたところで再び岡山市(かつての瀬戸町域)に戻ってきました。中央分離帯に自治体名が書いてあるのは視認性が高いですよね。
瀬戸 PA が近づいてきました。前方に見えるのは道路橋のようですが、まるで「越川橋梁」のような美しい形をしていますね。

先行開通区間?

山陽自動車道は中国自動車道よりも後に開通した……というのは、もう何度も記したのでそろそろ辟易される方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、備前 IC と竜野西 IC(当時は「龍野西」ではなく「竜野西」でした)の間は 1982 年に開通していました。山陽道が東に延伸したのは 1990 年で、西に延伸したのは 1993 年ですから、他の区間よりも 10 年近く開通が早かったことになります。
当時は「中国道と比べてカーブを少なくする」という設計思想が確立していなかったのか、山陽道の備前 IC -龍野西 IC 間は他の区間と比べて細かいカーブが多くなっていて、制限速度も 80 km/h となっています。
「トンネル連続 あと 2 つ」とありますが、赤穂 IC と龍野西 IC の間は長短あわせて 4 つのトンネルが続き、相生駅の北あたりに 5 つ目のトンネルがあります。「あと 2 つ」は、相生トンネルを除いて「あと 2 つ」のようです。
「赤穂の 4 連続トンネル」では最後となる「尼子山トンネル」の入口が見えてきました。ここも中央分離帯に「相生市」のカントリーサインが置かれています。新幹線の駅のある相生市ですが、山陽自動車道は何故か冷淡で、市内には IC も PA も設置されていません。国道 2 号と交差する絶好の場所もあるのですが……。

さぁ、今月中に完結できるか? と考えてスパートをかけた結果がこの体たらくでした(汗)。月が変わって明日 3/1 に、ようやく完結できる予定です。

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2019年2月27日水曜日

冬の爆発踏切と角島大橋 2017 (41)「広島も岩国も通らない『広島岩国道路』」

カーブが少ないはずの山陽道も、岩国市の玖珂 IC(くが──)あたりからは、少しきつめのカーブが続きます。これに伴い、制限速度も 80 km/h に逆戻りです。
農機具を積んだトラックに追いついてしまいました。山間部の常ですが、追い越し車線の流れがちょっと悪くなってきたようです。

広島も岩国も通らない「広島岩国道路」

広島から西の山陽自動車道はいくつか謎めいた区間があるのですが、中でも最も謎なのが、大竹から廿日市(はつかいち)までが山陽自動車道ではなく「広島岩国道路」となっているところでしょう。道路地図によっては、この区間は「高速自動車国道」ではなく、「国道 2 号の有料道路」として記されている場合もあるかと思います。
道路地図がこの区間だけ「国道 2 号の有料道路」になっているのは極めて正しい表記で、もともとこの区間は「国道 2 号バイパス」として整備されました。「山陽自動車道」として整備された他の区間とは、整備の根拠となる法律が異なる、ということのようです。

名神高速道路のバイパスとして機能している「京滋バイパス」も、もともとは国道 1 号のバイパスとして整備されたものでした。高速道路ネットワークに取り込まれたところも、広島岩国道路と多少似たところがあるかもしれません。

大竹から廿日市までの区間については、どうやら地元住民から裁判を起こされたらしく、その中で国から「廿日市から大竹の間は、広島岩国道路とは別に山陽自動車道を整備する」との発言があったものの、現在は事実上お蔵入りになっているようです。
それはそうと、この「静かに」の標識、英語がかなり誤訳っぽい感じがするのですが……(機械翻訳?)。文意を考えると "Keep Silence" あたりになりませんかね……?
「広島岩国道路」に入ったところで、特に本線料金所などがあるわけでもなく、事実上は山陽自動車道の他の区間と何ら違いはありません(あえて言うなら制限速度が 80 km/h 固定っぽいところ?)。またしても追い越し車線が詰まり気味で、「雲仙岳災害記念館」の宣伝の入ったトラックの真後ろについてしまいました。
「広島岩国道路」と山陽自動車道が接続する「廿日市 JCT.」にやってきました。ここからは、再び「山陽道」を名乗ることができます。まぁ、運転する側としては「広島岩国道路」と「山陽自動車道」の違いは殆ど無いようなもので、唯一の違いは「広島岩国道路には SA や PA が無い」くらいでしょうか。

「宮島 SA」が宮島口駅からは随分と北にズレた場所にあるのも、この辺の「大人の事情」が関係するのかもしれませんね。

気がつけば再び「山陽自動車道」

しれっと山陽自動車道に返り咲いて、家路を急ぎます。広域情報には山陽道と中国道を連絡する「広島自動車道」と、「中国自動車道」の冬タイヤ装着規制の情報が記されていました。チェーンを巻いたタイヤの絵があるのが面白いですね。
広島市に入ります。……広島岩国道路は、少なくとも有料道路としては広島市を通っていなかったことになりますね(汗)。

特に名を秘す?「広島自動車道」

吹田と広島を結ぶ高速道路が「中国自動車道」しか無かった時代も、広島北 JCT. から広島北 IC まで「広島自動車道」が存在していました(当時はそのような呼び方をしていなかったかもしれませんが)。その後五日市 IC まで延伸され、廿日市 IC で広島岩国道路と接続したような記憶があります。
現在は、山陽自動車道の「広島 JCT.」と中国自動車道の「広島北 JCT.」の間が「広島自動車道」と呼ばれている……筈ですが、どこにも「広島道」の文字が出てきませんね。
このあたりは通行量が多いからか、片側 3 車線に拡幅されています。レーン案内は公団ゴシックではない、比較的新しいデザインのものです。
そう言えば、広島自動車道って走ったことが無いような気もしますが、その先の中国道が 80 km/h 制限なのが色々と厳しいので、この時はスルーしました。

広島から遠く離れた「広島空港」

広島 IC は、JR 可部線や国道 54 号、あるいはアストラムラインなどと交差するあたりにあります。市街地化が進んでいるため、左右とも遮音壁が完備されていて何も見えない状態です。
広島は、長らく地下鉄や都市高速の無い状態が続いていました。地下鉄が存在しないのは現在も変わりませんが、新交通システムの「アストラムライン」が一部区間で地下を通るようになりました。また都市高速は近年めざましく発展しており、かつての「温品バイパス」も広島高速 1 号線に取り込まれたようです。
また高規格道路の開通も続いていて、東広島と暮を結ぶ「東広島呉道」(そのまんまや……)とも直結しています。太田川の河口沿いにあった「広島空港」が、何故か広島市内から遠く離れた三原市に移転してしまいましたが(これも「首相案件」だったりして?)、空港へのアクセス道路としての位置づけもあるのかもしれませんね。

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2019年2月26日火曜日

冬の爆発踏切と角島大橋 2017 (40)「山陽道と言えばトンネル」

山陽道の佐波川 SA(さばがわ──)で燃料を補給します。ここで満タンにしておけば、自宅までは十分間に合うだろう……という計算です(高速だと 7~800 km くらいは余裕で走るので)。
燃料を補給して……そのままリスタートします。食事時でもあったのですが、コンビニで買い込んだパンをパクついておけばいいか……という、なんとも残念な結論になりました(汗)。いや、何故か「レストランに行こう」という発想が出てこなかったんですよね。

100 km/h 制限になりました

山陽道は中国道と比べてカーブが緩やかに建設されていて、多くの区間で最高速度が 100 km/h に設定されています。だから……という訳でも無いでしょうけど、「自動速度取締機」もちゃんと設置されています。
山陽道に入った直後は 80 km/h 制限でしたが、ここではしっかり 100 km/h 制限になっています。覆面パトカーにビビることなく、快適にクルージングできそうです。

「立ち寄っても料金そのまま」

周南市に入りました。カントリーサインは中央分離帯に置かれています。周南市は 2003 年にできた自治体なので若干馴染みが薄いですが、かつての徳山市・新南陽市・熊毛町・鹿野町です。もう「徳山市」は無くなってしまったんですよねぇ。
「徳山」は駅名としても健在ですが、IC 名としても「徳山西」「徳山東」などとして残っています。徳山西 IC の近くには道の駅「ソレーネ周南」があるのですが、道の駅に向かうには一度山陽道から出る必要があります。

一度、高速道路から抜けたあとで再度入り直した場合、大抵は若干割高になるのですが、ETC 2.0 搭載車限定で、流出後に再流入した際に料金を通し計算してくれるとのこと。「立ち寄っても料金そのまま」というのはなんともお買い得感のあるコピーですね(笑)。
本日のお題は「山陽道と言えばトンネル」ですが、周南市域だけで山陽道のトンネルは 11 もあるとのことで、それもあってか市域内に SA や PA は設置されませんでした。SA が無いので代わりに「道の駅」をアピールしたい、という事情もあるのかもしれません。

山陽道と言えばトンネル

さて。山陽道と言えばトンネルです。新幹線でも、東海道新幹線の後に開通した「山陽新幹線」は、より高速化を志向したこともあり、とにかくトンネルだらけになってしまいましたが、山陽道もカーブの少ない線形を重視したこともあってか、とにかくトンネルの多い路線となりました。
徳山西 IC のすぐ東にある「戸田トンネル」です。ちなみに「戸田」は「へた」と読むようです。
長さ 150 m しか無い「若山トンネル」は、強度設計に余裕があったからか、上下線の間がとても狭い、「めがね橋」のような構造です。
「若山トンネル」の東隣にある「嶽山トンネル」は、長さが 1580 m もあります。旧・新南陽市のあたりは、山と海の間の僅かな平地に国道 2 号線と JR 山陽本線が通っていて、新たに高速道路を通す場所が無かったからか、山手にトンネルをくり抜いてそこを通しています。
次の「富岡トンネル」は、上り線の入口と下り線の出口でトンネルポータルのデザインが全く異なるという、面白い構造です。延長は更に長くなり 2020 m とのこと。
旧・新南陽市の市街地をバイパスするために設けられた「嶽山トンネル」と同様に、旧・徳山市の市街地は「金剛山トンネル」と「上馬屋トンネル」で一気に抜けています。金剛山トンネルのポータルはシンメトリックで、どことなくスタイリッシュな印象です。まるで車のヘッドライトみたいですよね。
上馬屋トンネル(かみうまや──)のポータルは、比較的シンプルなデザインですね。
続く「平原トンネル」(ひらばら──)のポータルは、どことなくシリンダーヘッドやガスケットを思わせるデザインですね。これだけユニークなデザインが続くということは、意図的に他と違うデザインにするように心がけたのだろうな、と思わせます。
周南市最後のトンネルが、長さ 70 m しか無い「耳取トンネル」(みみとり──)です。ここまでユニークなデザインのポータルが続いていたので、久しぶりにスタンダードなデザインに戻ったような気もします。

五つ星トンネル?

下松市生野屋のあたりも、大規模に宅地が造成されたこともあってか、山陽道は 5 つの連続したトンネルで抜けています。
5 連続トンネルのもっとも西側にある「生野屋第 5 トンネル」のポータルは割と一般的なデザインですが、巨大な星があしらわれているのが目を引きますね。
星は大小合わせて 5 つあり、3 つが上り線の入口に、残り 2 つが下り線の出口にあります。5 つの星は、5 連続トンネルを意味している、ということなんでしょうか。

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2019年2月25日月曜日

冬の爆発踏切と角島大橋 2017 (39)「まずは燃料を満タンに」

トランペット型 IC を二つ重ねた構造の小郡 JCT. にやってきました。山口宇部道路(かつての「山口宇部有料道路」)とのジャンクションですが、供用が開始されたのは 2016 年 3 月とのこと。かなり最近だったんですね。

中国道と山陽道

小郡 JCT. から 5.5 km ほどで、次の「山口 JCT.」です。中国道と山陽道では中国道のほうが開通が早かったこともあり、山口 JCT. も中国道が本線扱いです。
中国道と山陽道は、最終的には神戸 JCT. で合流します。どちらを通っても大阪に行くことができるのですが……
「中国道冬季情報」と題された案内が出ていました。内陸部を通る中国道は、山陽道と比べて積雪や凍結のおそれが大きいのでしょうね。
三次に直行する中国道と、防府・徳山・岩国を経由して広島に向かう山陽道では、どう考えても山陽道のほうがニーズが多そうですが……
いやはや、この差は圧倒的ですね(汗)。これだけ空いてるんだったら中国道を経由するのもアリだったかな……と思わせます。

フル化された山口 JCT.

山口 JCT. は、確か以前は片方向の JCT. だったと記憶していますが、今はフル JCT. になったようですね。
山陽道は黒河内山(くろこうじ──)の真下を一気にトンネルで抜けて、防府に向かいます。

カーブは少ないけど

トンネルを抜けてすぐのところに巨大な「80 km/h 制限」の警告板が出ていました。ほぼ全線に亘って 80 km/h 制限となっている中国道とは異なり、山陽道は 100 km/h 制限の区間が多いのですが、このあたりは 80 km/h 制限なんですね。
カーブの緩やかな、まるで JCT. のような構造の「山口南 IC」が見えてきました。もしかしたらいつかは「山陽自動車道 宇部下関線」と分岐する JCT. に化けるのかもしれませんが、現時点では具体的な整備計画は無いとのこと。

まずは燃料を満タンに

山陽道で最初の(最後の?)SA である「佐波川 SA」が近づいてきました。
まだ満タンで 460 km しか走っていませんが、あと 600 km 弱を走り切るためには燃料が足りないので、ここで補給です。12:40 を少し過ぎたあたりで、昼食を取るにも良い時間ですが……。
レストランには目もくれず、ガソリンスタンドに直行します。おなじみの黄色と赤のガソリンスタンドが見えてきました。

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