2014年8月10日日曜日

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アイヌ語地名の傾向と対策 (202) 「新内・佐幌・ビタラウシ川」

 


やあ皆さん、アイヌ語の森へ、ようこそ。

(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)

新内(にいない)

新得町中部、佐幌岳の南麓あたりの地名です。根室本線が狩勝峠を越えていた頃は同名の駅もありました。ということで、「北海道駅名の起源」から。

  新 内(にいない)
所在地(十勝国)上川郡新得町
開 駅 明治42年12月25日
廃 止 昭和41年9月30日
起 源 アイヌ語の「ニ・ウン・ナイ」(木のある沢) から転かしたものである。
(「北海道駅名の起源(昭和48年版)」日本国有鉄道北海道総局 p.224 より引用)

なるほど。ni-un-nay で「木・そこにある・沢」ということですね。

ちなみにこの「新内駅」は、1907 年 9 月 8 日に信号場として開設され、1909 年 12 月 25 日に一般駅となった後、狩勝峠のルート変更に伴い 1966 年 9 月 30 日に廃止されています。

佐幌(さほろ)

新得町の山名・川名・ダム名で、同名のスキー場もあります。佐幌川下流部沿いに「上佐幌」「下佐幌」という地名もあります。

「佐幌」はアイヌ語由来っぽいですが、何となく意味が掴めないので、山田秀三さんの「北海道の地名」を見てみましょうか。

 語義不明。
(山田秀三「北海道の地名」草風館 p.319 より引用)

えっ(汗)。……ただ幸いなことに、まだ続きがありました。

永田地名解は「サ・オロ・ペッ。下方の川」と書いたが何のことだか見当がつかない。
(山田秀三「北海道の地名」草風館 p.319 より引用)

確かに、意味がちょっと良く分からないですね。

サ(sa)は「前」で,地名では海の方,あるいは大川の方をいう。新得や清水町の山側の人たちから見れば,十勝平野とか十勝川本流の方が「前」である。それでサオロペッ(sa-or-o-pet 前の・処・にある・川)とでも呼んだのであろうか。
(山田秀三「北海道の地名」草風館 p.319 より引用)

ふーむ。何ともスッキリしない解釈にも思えてしまいますが、古い地図を見ても「サヲロ」あるいは「サオロ」と記されているので、こう解釈するしか無さそうですね。山田さんの解釈そのままですが、sa-or-o-pet で「前の・ところ・そこにある・川」となるのかなぁ、と思います。

sa ではなく sat であれば「乾いた──」と読み解けそうですが……。

ビタラウシ川

佐幌川の東側を流れる支流の名前です。……これ以上特筆すべきネタも出てこないので、意味を考えてみましょうか。

そうですね。音からは pitar-us(-pet) かなぁ、と思わせます。これだと「小石原・多くある(・川)」となりますね。上流部は深そうな谷にも見えますが、下流部はほんの少しだけ開けているようにも見えます。さて、実際にはどんな眺めが広がっているのでしょうね。

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