2022年7月6日水曜日

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紀勢本線各駅停車 (30) 「紀伊田原・紀伊浦神」

 

紀勢本線は古座川の前後で内陸部を経由していましたが、再び海沿いに戻ってきました。列車からの景色とは思えないほどの低い位置からの写真ですが、このあたりの標高は 5.4 m ほどとのこと。
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2016 年 6 月時点のものです。列車の時刻や使用する車輌・番線などが現在とは異なる可能性があります。

古座駅からトンネルを 3 本ほど抜けると、国道 42 号が山側を通るようになります。ということは線路は波打ち際を通る……ということになりますね。絶妙なタイミングで信号設備?がフレームインしたので、辛うじて列車からの景色だということがわかるでしょうか。
このあたりの海岸は波に洗われた岩が無数に並んでいます(砂浜は河口付近にしか見当たらないようです)。国道 42 号は正面に見える岬?をぐるっと回って北に向かいますが、紀勢本線は左手に見える谷のあたりをトンネルで一気に通り抜けます。

紀伊田原駅

トンネルを抜けると程なく紀伊田原駅に到着です。
紀伊田原駅は 2 面 3 線の「国鉄型配線」の駅で、かつての貨物ホームの跡も見えます。国鉄の駅として建設されたので当然ですが、見事なまでに「国鉄駅」らしい構造ですね。
駅舎はこれまた標準的な構造ですが、自転車置き場があるのが面白いですね。駅舎の外壁には正三角形の紙?を貼り付けたような何か?が見えます。実は一枚一枚に願掛けが書いてあったりして……。
新宮行き 2333M は 2 番線に入りました。1 番線には串本行き 2336M が入線済みで、ここで列車交換のようです。
紀伊田原駅は(前述の通り)国鉄型配線の駅で、1 番線から 3 番線まですべて現役のようです。ただ時刻表(2016 年時点)をチラっと見た限りでは、紀伊田原で列車交換を行うのは新宮行き 2333M と串本行き 2336M だけのようにも見えます。
Wikipedia には「待避列車は 3 番のりば」とありますが、ダイヤに乱れが発生しない限り、ここで特急「くろしお」が各駅停車を追い越すことは無さそうでしょうか。

跨線橋有り〼

紀伊田原駅のホームはそこそこ長いですが、航空写真でみるとかつてはもっと長かったようにも見えます(確証はありませんが、紀伊有田駅と同様に、ホームの先端に謎の空きスペースがあるように見えます)。
ただ点字ブロックで囲まれた区画は 2~3 両分のようで、1 番ホームの北側は既に使用されていないように見えます。あと、残念ながら写真を撮りそこねたのですが、紀伊田原駅には跨線橋があるようです(!)。

日本一海に近かった小学校

紀伊田原からは、内陸部を抜けて次の紀伊浦神うらがみ駅に向かいます。紀伊田原の東に伸びる半島(岬)を一周する道路は存在しないようで、船がないと行き来ができない……ということでしょうか(そもそも定住している人はいないと思われますが)。
標高 25.3 m の分水嶺を越えると浦神の市街地です。マグロ養殖で有名な大学の水産実験場が見えてきました(この大学、最近いい話が聞こえてこないのですが……)。
浦神は南北を山に囲まれた天然の良港です。湾内に陸繋島があり、小学校らしき建物が見えます(2013 年で廃校になった、かつての「浦神小学校」とのこと)。小学校と言えば津波などの災害を考慮して高台に建てるのがセオリーですが、この小学校はめちゃくちゃ海に近い場所にあったんですね。
戦前の陸軍図にも同じ場所に「文」のマークがあったので、「昔からこの場所にあった」ということなんでしょうね。湾の南側にも結構な数の民家があるようですが、昔は船で通学していたのでしょうか。

紀伊浦神駅

紀伊浦神駅に到着しました。1 面 2 線のシンプルな島式ホームの駅です。
駅舎は白を基調にした、ここまでの駅でさんざん見かけたタイプのものです。お隣の紀伊田原駅では外壁に飾り付け?がなされていましたが、紀伊浦神駅の外壁は「キケン 線路に降りないでください!」のステッカーが貼られているのみです。
ところで、この出窓のような部分は何なんでしょう。何かのカウンターでもあったのでしょうか……?

遠く離れた構内踏切

ホームには点字ブロックが敷設されています。決して広いとは言えないホームですが、と言うことは……
やはりと言うべきか、駅舎とホームの間は構内踏切経由での移動のようです。遮断機は駅舎側だけに存在するようにも見えますが、これで実用上問題ないということなんでしょうか。
駅舎がホームの中央付近にあり、構内踏切がホームの北東端にある……ということは、駅舎と構内踏切の間が 50 m ほど離れている……ということになりますね。元々は駅舎とホームの間に「勝手踏切」があったのかもしれませんが……。

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