2020年3月25日水曜日

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木次線各駅停車 (18) 「亀嵩」

 

備後落合行き 1449D は、定刻通りに出雲三成駅を出発しました。もう完全にテンプレ書き出しで、「本当に定刻通りなのか」と訝しむ向きもあるかもしれませんが、写真のタイムスタンプを考えると、本当に定刻だったとしか言いようがなく……。


斐伊川の向こうには、何やらかなり立派な建物が見えます。中央のトンガリ屋根が印象的な建物が「奥出雲町サイクリングターミナル」とのことで、どうやら宿泊もできるみたいです。右側の立派な建物は「島根県仁多土木事務所」とのこと。


次の停車駅は、「亀嵩」までも、JR 西日本を(もういい)。

斐伊川沿いをショートカット

出雲三成からは、斐伊川沿いを東に向かいます。川の向こう側には水力発電所が見えます(三成ダムから取水した水を使用しているようです)。


国道 314 号(と 432 号の重複区間)は引き続き川沿いを通りますが、木次線は全長 200 m ほどのトンネルでほぼ一直線に駆け抜けます。

出雲三成から八川までが開通したのは 1934 年(昭和 9 年)で、陰陽連絡線のひとつとして考えられていたからか、多少はトンネルを掘ってでも線形を良くしようと考えていたように思えます。もちろん昭和 9 年のレベルですから、昭和 50 年に全通した三江線と比べてはいけないのですけどね。


トンネルを抜けると、再び斐伊川沿いを東に向かいます。国道 314 号(と 432 号の重複区間)は山側に移ったので、木次線と斐伊川の間を遮るものは何もありません。


木次線が斐伊川を渡ります。ただ、右岸から左岸に渡るわけではなく、右岸から川の上に出るものの、また右岸に戻ってしまいます。カーブを緩和するために川をショートカットする橋を架けるというのも、少しでも線形を良くしたいという考えからのものでしょうか。



突然のボギー型貨車

突然、進行方向右側にボギー型貨車が見えてきました。信号場でもあるのかと思ったのですが、どうやら木次線とは線路がつながっていないようです。倉庫代わりに使われているということなんでしょうか。この写真だと台車(車輪)もついているように見えちゃいますよね。


前方に跨線橋が見えてきました。国道 314 号は木次線沿いを離れて、斐伊川沿いを出雲横田方面に向かいます。別の言い方をすれば、木次線は斐伊川沿いを離れて(支流の)亀嵩川沿いを亀嵩方面に向かうことになります。


備後落合行き 1449D は、引き続きゴージャスな「運転士二名体制」でお送りしています。



亀嵩駅(かめだけ──)

木次線は亀嵩川を渡って、川の南側(左岸)に出ました。国道沿いの家屋が目立ち始めたあたりで、間もなく亀嵩駅です。


駅名こそ「亀嵩」ですが、実際の亀嵩の市街地は駅から 3~4 km ほど北東に向かった先にあります。駅の近くにも家屋が並んでいますが、このあたりに家屋が立ち並ぶようになったのは駅ができてから、だと思われます。


駅の構造は 1 面 1 線のシンプルな構造ですが、かつては 2 面 2 線だったとのこと。この写真で見た限りでは、撤去された線路とホームの跡は全くわからないですね。


そして、亀嵩駅にも歴史の長そうな駅名標がありました!


ホームには待合室のような建物が見えていましたが、待合室ではなくてホームと駅舎の間の通路だったんですね。


亀嵩駅も簡易委託駅ですが、委託先が蕎麦屋さんというのがユニークですね。蕎麦を食べるために下車すると、次の備後落合行き(備後落合行きの最終列車!)は 2 時間 40 分待ちとのこと。


ところが、実は事前に電話で予約しておけば、停車中にホームで蕎麦を受け取ることが可能だったのだそうです(!)。何とも惜しいことをしました。

「砂の器」でおなじみの

「亀嵩駅」は、松本清張の小説「砂の器」に登場することで広く知られています。「砂の器」は 1974 年に映画化されていますが、劇中に出てくる「亀嵩駅」のホームは、実際には出雲八代駅で撮影されたのだそうです。


また同様に駅舎についても八川駅が撮影に使われたとのことで、「亀嵩駅」のロケを亀嵩駅で行わなかったのは「駅のすぐ近くまで山が迫っていて、引きのアングルで撮影できなかった」ことと、「蕎麦屋の看板が邪魔だった」ことが理由なのだとか。

例のアレ「少彦名命」

亀嵩駅の「例のアレ」こと「神話駅名」は「少彦名命(すくなひこなのみこと)」とのこと。「八岐大蛇」や「素戔嗚尊」と比べるとネームバリューという面では若干劣る感もありますが、実は「少彦名命」は「大国主命」を概念的に補う存在?だったようで、北海道神宮や大洗磯前神社など、大国主を祭神とする神社に合祀されているケースが多いようです。

「大国主命」のミステリアスな関係性が取り沙汰される「少彦名命」は、推理小説の舞台に相応しいチョイスなのかもしれませんね。

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