2021年12月28日火曜日

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宗谷本線各駅停車 (33) 「瑞穂・多寄」

 

旭川行き 328D は風連駅を出発して、次の「瑞穂駅」に向かいます。並走する国道 40 号を走行中の車は、日本の公道における最速車として名高い Probox でしょうか(それとも同型車の Succeed でしょうか)。

瑞穂駅(W45)

328D は速度を落として、間もなく停車しようとしています。何やら小ぶりな建物が見えてきましたが……
どうやらこの建物が瑞穂駅の待合室のようです。隣には屋根付きの自転車置き場も見えますね。
この「瑞穂駅」は 1956 年に仮乗降場として設置され、1987 年に JR 北海道が発足した際に駅に昇格しています。ホームがウッドデッキ構造なのは元・仮乗降場ならではでしょうか。
「瑞穂駅」のホームは一両分しか無いらしく、そのことに起因するかどうかは不明ですが、停車する列車は一日 4 往復のみとのこと。

白地に青の「本場の味」!

地元の住民によって設置された待合室には、シンプルでちょっと懐かしいデザインの「瑞穂駅」の額が。
そしていつもの「紺地に白」ではなく「白地に青」という斬新なカラーリングの「本場の味」も(!)。これは相当レア度が高そうですね。
駅の南側には「三十一線」の踏切があります。名寄市の「名寄公園」の北を東西に走る「公園通」が「十五線」とのことで、では「基線」はどこなんだろう……と遡ってみたのですが、それらしい道路が見当たりません。
計算上はかつての「智東駅」の北あたりを通ってそうなのですが、智東駅のあたりは殖民区画に基づく道路が東西南北に広がってなかったような気がするんですよね。どこから数えて 31 本目の通りなのか気になりますが、気にしてもしょうがない気もしてきました(ぉぃ)。
それにしても、この「瑞穂駅」、小さいながらも待合室がある上に、屋根のついた自転車置き場まで用意されていて、地元の人の駅への愛情がもの凄く感じられます。この駅も一日の乗車人員が 10 名以下の「極端にご利用の少ない駅」のひとつですが、2021 年時点では無事存続しています。

間もなく「多寄」

宗谷本線は、かつての風連町域(現在は名寄市南部)では東西南北の区画を無視して斜めに進んでいましたが、瑞穂駅からは再び真南に向かって進みます。国道 40 号も、120 m ほど離れているものの再び並走することになります。
328D は再び速度を落として停車しようとしていますが……おっ、材木が山積みですね! ここは「多寄」ですが、「タヨロ」という地名は tay-oro で「林のところ」と解釈できるのが面白いところです(単なる偶然なんでしょうけど)。
駅の北側には、割と新しそうな農業倉庫が見えます。天塩川の西側にある「日向ひなた温泉」はスキー場やキャンプ場も併設されていて、士別市のイチ推しスポットみたいですね。
駅のすぐ北側に踏切がありましたが、この道は「三十六線」のようです(まだ続いていたのか!)。

多寄駅(W44)

「多寄駅」に到着しました。この駅は 1903 年に官設鉄道天塩線が士別から名寄まで延伸した際に設置された、めちゃくちゃ歴史の長い駅のようです。
現在の駅舎は 1986 年に無人駅となった後、1988 年に改築されたものとのこと。「JR 多寄駅」の文字の配置に違和感が無いなぁと思ったのですが、JR 北海道が発足した翌年に改築されたものだったのですね。ホームから直接「お手洗」に行けるというのは親切な構造ですね。
現在の多寄駅は 1 面 1 線の棒線駅ですが、かつては 2 面 2 線で列車交換可能な構造だったようです。また現在は駅の北側に「三十六線」の踏切がありますが、かつては「三十六線」が「駅前通り」となっていて、多寄駅が「三十六線」を分断していたとのこと。

(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
「三十六線」の東西分断を解消する方法として「駅を移設する」という奇策が実行に移され、その際に築 11 年だった(現在の)駅舎も建物ごと曳屋されたのだそうです。ホームも作り直されたとのことですが……確かに比較的新しそうに見えますね。
そう言われてみれば、この駅名標(のフレーム)も新しそうなものに見えます。

標準スタイルの「本場の味」

お隣の「瑞穂駅」には(おそらく)レアな「リバーシブル駅名標」がありましたが、多寄駅の「本場の味」は標準的な「紺地に白」のものです。

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