2022年4月12日火曜日

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春の道北・船と車と鉄道で 2016 (266) 「小さなトンネルのようなもの」

 

「塩狩峠」を越えて比布町に入りました。こちらはアルペンスキーヤーといちごのコンビネーションですが、残念ながらいちごが華麗にターンを決めている訳では無さそうです。
R120 くらいの深い右カーブと R80 くらいで 180 度近く曲がる急な左カーブで構成されていた旧道は、R500 くらいの極めて緩い左カーブ(と手前の緩い右カーブ)に改良されていました。カーブを抜けた先は既存の道路とまっすぐ繋がっているのですが、この下り坂は速度が出てしまいますね……。
前方に道央道の高架が見えてきました。実はこの場所、JR 宗谷本線の上を国道 40 号がオーバークロスしていて、更にその上を道央道がオーバークロスしているという、なかなか奇跡的な構成の場所です。
地形を見た限りでは、わざわざこの場所で二重高架にする必然性はそれほど無さそうに思えるのですが、道央道にしてみれば高架橋一本でまとめてクロスできるというメリットが大きかった、ということなんでしょうね。
このアングルだと二重高架構造がわかりやすいかも知れません。道央道は右が旭川方面、左が士別方面です(下を通る JR 宗谷本線も同様)。

町外れの「比布北 IC」

比布町北部の「蘭留らんる」の市街地を通過します。蘭留駅は例に漏れず「ご利用の極端に少ない駅」とされていますが、比布町は北比布駅・南比布駅の廃止を容認した上で、ふるさと納税なども活用して蘭留駅を全力で守ろうとしている……ように見えます。
前方に高架橋が見えますが、これは旭川紋別自動車道の高架橋です。旭川から北に向かう路線と東に向かう路線は、何故か旭川で分岐していることが多いのですが(最も謎なのが国道 39 号と 40 号の関係ですね)、自動車専用道路に限っては比布で分岐しています。
高架橋の向こうには、なにやら不穏な看板が……。
道央道が通過し比布大雪 PA(現時点では日本最北の高速自動車国道の PA かも)が存在する比布町ですが、道央道には IC の設置が無い状態が続いていました。旭川紋別自動車道に「比布北 IC」が設置されましたが、市街地からはかなり北に離れているため、町民が IC の恩恵に与っているかどうかは微妙なところでしょうか。

巨大な逆「く」の字

道路事情という点では国道 40 号のルートもなかなか微妙で、JR 宗谷本線がほぼ最短ルートで通過する中、国道 40 号は大きく逆「く」の字を描いてしまっています。直線が続いていますが、実は大きく遠回りを強いられているのです。
途中にはこんなものもあったりしますが……
上空からみるとこんな感じです。


巨大な逆「く」の字の中間地点までやってきました。直進した先には国道 39 号の「比布大橋」があるのですが、あと少しのところで道路がつながっておらず、国道 39 号に入るには若干の遠回りが必要になります。なぜ接続路を設けなかったのかは謎ですが、メリットが無いという判断だったのでしょうか。
逆「く」の字のカーブを抜けて、今度は南西方向に向かいます。「スキーと苺の町」の看板が見えますが、最近では他にも、かつて一世を風靡した「ピップフジモト」とのコラボも復活傾向にあるようですね。

小さなトンネルのようなもの

比布町内の国道 40 号は、大きく遠回りしているものの、基本的には殖民区画に沿った直線ベースです。「速度取締重点路線」とありますが、「直線なのに遠回り」という点がドライバーの焦りを助長するところもあるのではないか……と思えたりもします(だとしても無謀運転はいけませんが)。
突哨とっしょう山」の手前で JR 宗谷本線をオーバークロスします。このあたりに南比布駅があった筈(2021 年に廃止)なのですが……。
比布町南部は平野が広がっていますが、町域の西側に突哨山がまるで壁のように立ちはだかっています。昔は山の南側(写真だと左側)を迂回していたようですが、現在は「比布トンネル」で一気に抜けることができます。
右側に小さなトンネルのようなものが見えますが、これは一体……? 現在の「比布トンネル」は二代目のようですが、初代のトンネルは更に右側(北側)を通っていたようなので、この「小さなトンネルのようなもの」の存在は……謎ですね。

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