2010年5月17日月曜日

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春の道央・道北の旅 2010 (10) 「チセ ア カラ ~家をつくる~」

 

ご自由に写真撮影をどうぞ

さて。2 階では「世界の民具」をたっぷり堪能した(?)ので、1 階の展示に戻りましょう。
この手の資料館ではあまり類を見ない、ありがたい申し出です。はい、じゃんじゃか撮影させてもらっています。:)
とはいえ、さすがに全部を撮影するのも無理があるので、実際には気になったものをいくつかピックアップしています。

ピセ ~熊の胃袋~

たとえばこちらですが、「熊の胃袋」なのだそうです。
「胃袋」と言うからには、確かに「袋」なんでしょうけど、本当にこうやって「袋」として使える物だったんですねぇ……。「捕鯨反対派」の人なんかは、こういった「利用法」にも眉を顰(ひそ)めるのでしょうが、それは「特定の価値観の押しつけ」と言えなくもないわけで……。狩猟民族から「狩猟」を取り上げることほど目に余る「人権侵害」も無いと思うんですけどね。

もっとも、アイヌの人々から「漁撈の自由」を取り上げたのは、他ならぬ和人(日本人)だったりするので困ったものですが。

それにしても気になるのが、これらの POP のことです。とても素人の作品には思えないのですが……。この謎?に対する答?は、下の方にでも。

チセ ア カラ ~家をつくる~

ちょいと興味深い展示も見かけました。この資料館の展示としては珍しく、クレジット入りです。
チセ ア カラ」という展示がありました。cise-a-kar で「家・我ら・作る」ですから、「お家を作ろう」といった意味でしょうか。
東(チュプカ)には神様(カムイ)がいる……のですね。確かに、北海道のアイヌの世界では「東方上位」の考え方が存在するように感じられます。
ひとつひとつの窓に名前があり役割がある……わけですね。現代の日本では、北東と南西が「鬼門」とされますが、アイヌの世界ではどうだったのでしょうか。
ちょうど右下から順に追っていくと、「チセ」(家)の骨組みが組み上がるまでを識ることができます。別の意味で資料的価値の高い展示ですね。

素人離れした POP の謎?

この作品を作られた方は、「放牧舎」という自主制作集団に属されているようです(武蔵野美術大学の人が中心なんでしょうか)。活動内容の中に「二風谷アイヌ資料館の展示替え」などが記されているのですが、もしかしたらこの「展示替え」の一環で POP の制作なんかもされたのかな……と想像したりもします。

そういや、去年のこの時期には遠山郷のあたりをうろうろしていたんですよね、私って。

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