(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
マカウシザワ川
makan-us-i?
奥に行く・いつもする・もの(川)
奥に行く・いつもする・もの(川)
(? = 旧地図等に記載あり、独自説、類型あり)
(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
「ニニップナイ沢川」の河口から「双珠別川」を 0.6 km ほど遡ったところ(国道 237 号沿い)で東から合流する支流です。『北海道実測切図』(1895 頃) にも「マカウシ」とあるほか、川の北には「赤牛」という名前の三等三角点(標高 672.1 m)も存在します。「フキノトウ」を意味する makayo という語があるのでその可能性を考えたくなりますが、もっと素直に makan-us-i で「奥に行く・いつもする・もの(川)」と考えるべきでしょうか。
アリサラップ川
ar-sar-o-pet?
もう一方の・葭原・そこにある・川
もう一方の・葭原・そこにある・川
(? = 旧地図等に記載あり、独自説、類型あり)
(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
国道 237 号の「双珠別橋」の近くで南から「双珠別川」に合流する支流です。川の東には「有皿府」という名前の二等三角点も存在します(標高 760.6 m)。読みはもちろん?「ありさらっぷ」です。『北海道実測切図』(1895 頃) には「アリサラㇷ゚」と描かれていました。川の名前だと思われるものの、微妙に川から離れた位置に描かれているのが気になります。
『占冠村史』には次のように記されていたのですが……
アリサラツプAri-sarap 葦の沢山はえている高い所
このア は受動的自動冠詞です。
(『占冠村史』勇払郡占冠村役場 p.40 より引用)※ 原文ママ
例によって一見尤もらしいことが書いてあるように見えますが、実際のところはどうなんでしょう……? (他所では見かけない解釈のように思えるのですが)『北海道地名誌』(1975) には次のように記されていました。
アリサラップ川 国道 237 号線に沿って日高峠から北流する,双珠別川の左支流。意味不明。
(NHK 北海道本部・編『北海道地名誌』北海教育評論社 p.346 より引用)
うーん、やはりそうですよねぇ。ということで「アリサラップ」をどう解釈するかなのですが、ar-sar-o-pet で「もう一方の・葭原・そこにある・川」あたりかなぁと考えてみました。「双珠別橋」の近くには「植田の沢川」「小瀬の沢川」「安田の沢川」「アリサラップ川」「キヨセノ川」「伊藤の沢川」などの支流が流れていますが、これらの川の中で「アリサラップ川」だけが流域に平らな部分がありそうに見えるので……。
フンベツ沢川
hum-un-pet?
音・ある・川
音・ある・川
(? = 旧地図等で未確認、既存説、類型あり)
(この背景地図等データは、国土地理院の地理院地図から配信されたものである)
国道 237 号の「双珠別分岐点」から「村道双珠別線」を 4 km ほど遡ったところで北から「双珠別川」に合流する支流です。占冠村についての古い記録はもともとかなり乏しいのですが、この川はなんと『北海道実測切図』(1895 頃) にも川名の記載がありません。残念なことに『陸軍図』にも川名の記載を見つけられませんでした。もともと陸軍図は川名の記入が少ないので仕方がないと言えばそれまでですが……。
『北海道地名誌』(1975) には次のように記されていました。
フンベツ沢 右支流の沢。アイヌ語で音のする川の意か。
(NHK 北海道本部・編『北海道地名誌』北海教育評論社 p.347 より引用)
まずはそう考えたいところですね。hum-un-pet で「音・ある・川」あたりの可能性が想起されます。対案にすらならない「大穴」としては humpe で「クジラ」という可能性もあると言えばあるのですが、クジラっぽい地形(山かな?)があるかと言うと微妙な感じです。河口の西側の山を無理やりそう見立てることができるかどうか……?
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