2025年8月27日水曜日

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月山と鳥海山と西津軽 (34) 「最大 108 cm 程度沈下している軟弱路盤」

 

日本海東北自動車道の本荘 IC にやってきました。「自動車専用道路」の案内標識が立っているのですが……
【ご注意ください】この記事の内容は、特記のない限りは 2017 年 8 月時点のものです。各種サービスの実施状況や利用時間などが現在と異なる可能性があります。

「自動車専用道路」の下に「EXCLUSIVE CAR ROAD」とあります。これって以前からこんな表記でしたっけ……?

無いものは無い!

IC 脇に良くある道路管理施設が見えます。この手の建物はいかにも質実剛健!って感じがして良いですよね。
本荘 IC のあたりの日本海東北自動車道は無料区間のため、IC には料金所が存在しません。ここはいかにも料金所がありそうな場所なので、本来ある筈のものが無いという、不思議な感じがします。
本荘 IC はごく一般的な「トランペット型」の IC です。ここからは秋田に向かって北上します。

松ヶ崎亀田 IC は 15 km 先

日本海東北自動車道に入りました(酒田みなと IC 以来ですね)。このあたりは暫定 2 車線区間で、道路の中央にはブロックが埋め込まれています(一昔前のスタンダードでしょうか)。
8 km 先には「大内 JCT.」が、そして 15 km 先には「松ヶ崎亀田 IC」があるとのこと。
前方に秋田県立大学の建物が見えてきました。道路情報表示板が立っているのですが……
「松亀IC 出入口」と表示されているのですが、これ、「松ヶ崎亀田 IC」のことですよね。文字数の制限からかもしれませんが、これって地元民にしか通じない符丁……?(なんか「松亀」ってめでたい感じもしますが)

道がウネウネ

ところで、これは一体……?
トリミングしたものがこちらですが、前方の道路があきらかにウネウネしています。高速道路とは思えないような……。望遠で撮影した写真の圧縮効果もあるとは言え、只者ではない違和感があります。
最初の「ウネウネカーブ」を抜けたところですが、道路左側のガードレールがいかにも仮設っぽい感じです。
「ウネウネカーブ」の正体がこちらです。暫定 2 車線から完成 4 車線に移行するように見えますが、実際はそうではなくて上下線とも南行き車線の路盤に「移動した」みたいです。

供用済みの路盤を放棄した!?

日本海東北自動車道には、不同沈下による路面の凸凹が洒落にならないレベルになったとして大規模な工事を行った区間がある……と聞いていたのですが、どうやらここがその場所なんでしょうか。本来は北行き車線のみの「暫定 2 車線」区間だった筈が、南行き車線を増やすための用地に退避した……ということのようです。

なおこの区間は今年の 10 月末頃に「完成 4 車線」になる予定とのこと(通行区分変更のお知らせ)。不同沈下対策にようやく目処がついた……ということでしょうか。追越車線ではなく「ゆずり車線」なのがイケてないですが……(「ゆずり車線」は遅い車が右側車線に居座ることが多いので、事実上機能しない)。
一度は完成して供用された路盤を(最終的には補修されたものの)数年レベルで放棄するというのも尋常ではないことだと思うのですが、根本的な原因は何だったんでしょうか。以下の選択肢が想像されるのですが……
  • 事前アセスメントの不備
  • 設計の不備
  • 施工(工事)の不備
  • 開通後の環境変動(地震や火山活動など)
  • その他

ググると「軟弱地盤箇所におけるコンクリート舗装の取り組み」という PDF が出てきたのですが、これによると「平成19年の供用開始から4年間で最大108cm程度沈下している軟弱地盤」とのこと。108 cm って 1 m 以上じゃないですか……(汗)。

地形図を見てみると、秋田県立大のあたりは沖積平野に盛土をしたように見えますが、この地盤が想像以上に緩かった……ということなんでしょうか。

最大 55 cm 程度沈下している

盛土の区間が終わり、山を切り取った区間に入ります。「動物注意」の標識も見えますね。
山を切り取った区間が終わり、再び沖積平野を横断する内越うてつ地区に入ります。ここからしばらくは完成 4 車線(追越車線あり)のようです。
先程の PDF によると、内越地区は「供用後に最大 55 cm 程度沈下している」とのこと。これ、明らかに路盤が沈下してますよね……?
追越車線はここで終了です。どうやらアスファルト舗装を諦めてコンクリート舗装にすることで不同沈下への耐性を高めようとしているみたいですが……。
現況をストリートビューで確認したところ……なんじゃこりゃああ™

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