2020年1月10日金曜日

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夏の焼尻・天売・道北の旅 2015 (175)「車内が水平なケーブルカー」

 

藻岩山山頂に向かうミニケーブルカー「もーりすカー」のドアが閉まりました。乗り場側のステップが跳ね上がると出発準備完了です。
ステップが完全に跳ね上がり、「もーりすカー」が出発です。図らずもテレポーテーション中の係員さんの姿を捉えた貴重な(どこがだ)一枚となりました。
窓の外は……まぁ、普通に樹木が生い茂っていますよね。
「もーりすカー」は 2 両編成なんですが、前の車輌から後ろの車輌を見るとこんな感じです。かなり傾斜があるということと、その割には車体がほぼ水平に保たれていることがわかります。

ケーブルカーなのにフルフラット

ミニケーブルカー「もーりすカー」が「もいわ山頂駅」に到着しました。ケーブルカーと言えば、車内がまるで映画館のように段々になっているというのが定番ですが、この「もーりすカー」はなんとフルフラット構造です。しかも乗り場との段差も無い上に可動式ステップも用意されているので、車椅子でも補助無しで乗れそうですね。
どことなくロープウェイの搬器を思わせるデザインですが、車体全体を巨大な梁で吊るす構造なのでしょうね。こうすることによって線路の勾配と関係なく、つねに車体を水平に保つことができます。

ロープウェイは一点で搬器を支えるため、大幅な加減速が無い限りはピッチング(前後への沈み込み)をカバーすることが可能ですが、ローリング(左右への傾き)を抑えることができません。ところが「もーりすカー」の場合、車輪は左右のレール上にあるので、ピッチングをカバーしつつローリングを抑えることができます。

この方法の欠点としては、車体を長くするには重心を高くする必要があるところでしょうか。「もーりすカー」は車体の前後を大きく丸みを帯びさせることで、車体の容積を最大限まで広げつつ、重心が高くなりすぎないようにしています。バリアフリー化という点では素晴らしい方式だと思うので、今後どんどん普及するといいですね。
「もいわ山頂駅」から札幌市街を望みます。ロープウェイではないので、視界を遮るワイヤーはありません。

藻岩山山頂展望台

駅の上にある「藻岩山山頂展望台」にやってきました。雪の結晶にインスパイアされたと思しき六角形基調のデザインです(上から見ないと気づかないかもですが)。
展望台の南にはロータリーが見えます。この道路は一般車進入禁止ですが、飲み物を運ぶ車とかが入ってくるのでしょうね。「もーりすカー」は 2 両編成で、しかも 15 分間隔でしか走れないので輸送力には限界がありそうですし。
展望台の下にはレストランがあるようです。

まるで「シムシティ」のよう

展望台から札幌の市街地を眺めます。いやー、北海道最大の都市は半端じゃないですね! こんなにビッシリと建物で埋め尽くされていたとは……。
ただ、ほんのちょっとだけアングルを変えるとこの通り、藻岩山は草木で埋め尽くされていました。南側にはスキー場があるので斜面にもかなり手が入っていますが、北東側はロープウェイがある以外はほぼ自然のままのようにも見えます。
ビルで埋め尽くされた中でも、特に高いビルが軒を連ねている一角がありました。真ん中のひときわ高いビルが「JR タワーホテル日航札幌」みたいですね。つまり、札幌駅はあのあたりです。

いつもの車の姿が

山頂展望台から「もーりすカー」の「もいわ中腹駅」を望みます。
改めて線路を見てみると、一般的なケーブルカーとは異なり、線路の間にケーブルがありません。代わりに線路の左右にケーブルが伸びているように見えるのですが……どんな仕組みになっているのでしょう。
そして駅の向こう側には駐車場が見えていますが……
あ、こんなところに。

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2 件のコメント:

ねこあたま さんのコメント...

また北海道に行ってみたいと思わせる光景ですね

Bojan さんのコメント...

ねこあたま さん:

お久しぶりです。こちらでもよろしくお願いいたします。
藻岩山、まぁ時間もあるし一度くらい行ってもいいか……という程度の意気込みだったんですが、札幌の市街地をまさに一望!できるのは想像以上の満足感がありました。札幌に行くなら一度は立ち寄っておきたいスポットですね。

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